30歳平均年収を考える

まずは、各年齢階層ごとの平均年収をみて全体像を捉えましょう。
サラリーマンとしての平均的な賃金上昇カーブは、下記の統計データに表わされています。

年齢階層別平均年収統計データ

データ出典元は、平成22年度の国税庁「民間給与の実態調査結果」より

30歳前後のデータを抽出

残念ながら30歳ピンポイントの平均年収データはなかったのですが、30歳前後の平均年収を抽出する事で30歳平均年収を十分把握できるでしょう。

25歳~29歳全体平均年収:336万円
     男性平均年収:366万円
     女性平均年収:293万円

30歳~34歳全体平均年収:384万円
     男性平均年収:432万円
     女性平均年収:299万円

上記の確定データから推定すると、30歳平均年収は約360万円前後である事。
一応、推定データを下記にまとめておきます。

30歳の全体平均年収(推定):360万円
   男性平均年収(推定):400万円
   女性平均年収(推定):296万円

給料右肩上がりの上昇カーブは続くのか?

30歳前後のサラリーマンが懸念すべきことは、給料のピークを迎える40代後半~50代前半の時にいくら稼いでいるかという事。
現時点のデータでは、賃金上昇カーブと年収は50代半ばまで比例している。

ただ、10年後・20年後を予想すると、下記のような事が予想されます。

・ごく一部の人しか従来型の年齢比例報酬を享受できない

・全体的な傾向としては、給料ピークの年齢時期が前倒しされる

その最大の根拠は、過去10年間を通して、日本国民全体の給料水準が年々下がってきているという事実。
それを如実に表しているのが、平成12年~平成22年までのサラリーマン平均年収が分かる下記データです。

平均給与及び対前年伸び率の推移統計データ

上記のグラフから読み取れるのは、日本のサラリーマンの平均年収は下がり続けているという事。

国民全体の給料が下がり続けているのは、3つの大きな時代的背景が要因になっているのでしょう。

①グローバル化
  (単純労働は新興国の安い賃金労働者に奪われてしまった)

②事務部門のIT化
  (ITテクノロジーの進化によって、事務の効率化・省人力化を実現)

③工場部門のFA化
  (ファクトリーオートメーションの技術革新で、自動化・無人化を実現)

では、30歳サラリーマンはどうすれば良いか?

30歳サラリーマンがこれからも年収を上げていく方法は、上記に挙げた皆の給料が下がり続けている要因を避けたキャリアを積めばよいのです。

シンプルに考えると以下3つに要約できる。

  • 海外の低賃金労働者にとって変わられるような単純労働の仕事はしない
  • パソコンによって自動化できるような仕事はしない
  • ロボットによって自動化できるような仕事はしない

つまりは頭脳労働を目指す事です。

いままであまり意識してこなかった人は、このコラムを読んだことをきっかけに変わりましょう。

今すぐ変化できないにしても、潜在意識レベルで「これからの時代は頭脳労働型でないと給料はあがらない!」と認識しておけば、自然と日々の仕事を取捨選択していくものです。

是非、実践してみてください。

また、これをきっかけに自分の10年・20年後を見据えた「キャリア相談」や「転職相談」をしたいという人は、次のページが参考になるでしょう。

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